2024年04月02日
偏差値の高い高校への進学、その必要性について
岡崎市にお住まいの中学生とその保護者の方々、進路選択の時期には「偏差値の高い高校を目指すべきか」という疑問が浮かぶことでしょう。
今後の人生に大きな影響を与えるこの選択。
今回は、どのような状況で偏差値の高い高校を目指すべきかを考えます。
1.偏差値の高い高校に行くべき理由
偏差値の高い高校を目指すことには、多くのメリットがあります。
将来の大学進学や、それに伴うキャリア形成に直結するため、明確な目標を持つことは非常に重要です。
しかし、その選択を盲目的に追うことなく、実際に必要とされる状況を理解することが必須です。
2.進学校の現実
進学校の選択は、多くの生徒とその家族にとって、大学進学を視野に入れた重要なステップです。
岡崎市のような地域では、偏差値の高い進学校への入学は、難関大学への進学率が高いことを意味するため、多くの家族がその目標を掲げています。しかし、進学校の現実には、予想外の課題やプレッシャーが伴うこともあります。このセクションでは、進学校の選択にあたって理解しておくべきいくつかの重要な側面を拡張して説明します。
2-1.高い学習意欲と競争
進学校の生徒たちは、一般的に高い学習意欲を持ち、難関大学進学を目指しています。この環境は、生徒たちにとって強力なモチベーションとなりますが、同時に激しい競争をもたらします。生徒たちは日々、勉強に多くの時間を割き、高い成績を維持するために努力を重ねます。このような環境は、自己管理能力やストレス耐性を養う絶好の機会ですが、一部の生徒にとっては圧倒的なプレッシャーとなり得ます。
2-2.多様なカリキュラムと専門科目
進学校では、基本的な教科に加え、難関大学進学を見据えた高度な専門科目が提供されます。これにより、生徒は自分の興味や将来の進路に合わせて、より深い学問の探究が可能になります。しかし、これらの専門科目は高い理解度と学習の負荷を要求されるため、生徒は時間管理と優先順位の設定に注意を払う必要があります。
2-3.学校外のサポートの重要性
進学校の生徒は、学校のカリキュラムだけでなく、塾や予備校、オンラインコースなど、学校外のリソースを活用して勉強することが一般的です。これらの追加の学習機会は、受験における競争力を高めるために不可欠ですが、同時に生徒と家族にとっては時間的、経済的な負担となります。進学校を選択する際には、これらの外部リソースをどの程度活用するかを計画に含めることが重要です。
2-4.社会的な繋がりと精神的なサポート
進学校では、同じ目標を持つ仲間と出会い、互いに刺激し合うことができます。このような友人関係は、学習へのモチベーションを維持する上で非常に重要です。しかし、厳しい競争と高いプレッシャーの中で、生徒は時に精神的なサポートを必要とします。保護者、教師、カウンセラーなど、信頼できる大人からの支援が、生徒の健全な精神状態を保つ上で不可欠です。
2-5.必要な教科が学べない可能性
進学+就職校や就職校では、生徒の進路に応じた教育カリキュラムが組まれています。
大学受験に必要な科目が開講されていない場合もあり、自分の目指す進路に合わせて高校を選ぶことが重要です。
3.進学意欲が低い環境が受験勉強に与える影響
進学意欲が低い環境が受験勉強に与える影響は学生のモチベーション、学習習慣、そして最終的な受験結果にまで及びます。
特に、進学校以外の環境、つまり進学意欲の全体的に低い学校での受験勉強は、以下のような複数の課題に直面する可能性があります。
3-1.モチベーションの維持が困難
進学意欲が低い環境では、周りの生徒が受験勉強への関心を持っていないため、自身も勉強に対するモチベーションを保ちにくくなります。人は周囲の影響を受けやすいため、進学に積極的でない友人やクラスメイトに囲まれると、自然とその気持ちが自分にも影響を与える可能性が高いです。これにより、勉強に対する意欲が薄れ、学習時間の確保や集中力の維持が難しくなるでしょう。
3-2.学習環境の不足
進学意欲が低い学校では、大学進学を目指す生徒に対するサポート体制や学習環境が十分に提供されていない場合があります。
授業内容が進学に必要なレベルに達していなかったり、受験に必要な科目が開講されていなかったりすることが挙げられます。
また、図書館や自習室など、静かに勉強できる場所が不足していることも、学習効率の低下につながります。
3-3.受験情報の入手が難しい
進学校では、大学進学に関する情報が豊富に提供されますが、進学意欲の低い環境ではそのような情報が手に入りにくいことがあります。大学の入試情報、過去問、模試の実施など、受験に必要なリソースが限られているため、生徒自身で情報を集める必要があります。これは特に情報収集に不慣れな生徒にとって、大きな障壁となり得ます。
3-4.自主学習の重要性が増す
進学意欲が低い環境で受験勉強を進める場合、学校の授業やサポートだけに頼ることはできません。そのため、自ら学習計画を立て、自主的に学習する力が求められます。これは、自己管理能力や自律性を高める絶好の機会となりますが、同時に生徒にとって大きなプレッシャーとなることも否めません。
3-5.最終学歴の重要性と進路選択
日本では最終学歴が社会でのキャリアに大きく影響します。そのため、高い偏差値の高校、そしてそれに続く大学への進学は、将来の選択肢を広げる上で非常に重要です。ただし、これはあくまでも一つの指標であり、偏差値だけで学校を選ぶのではなく、自分に合った教育を受けられる環境を選ぶことが最も大切です。
4.岡崎高校と岡崎北高校の差
岡崎高校と岡崎北高校はこの地域のトップ高であり、合格するには中学校の上位10%程度に入る必要があります。この2つの高校にどれ程の違いがあるでしょう?合格基準となる内申は、岡高40以上、岡北37以上が目安です。正確なデータがあるわけではありませんが、岡北合格者の上位5割は岡高を受験しても合格できる実力を持っています。つまり、この2校の合格者には、それ程大きな差はないということになります。
では、この2校の大学進学実績を見てみましょう。
岡高の東大合格者数は2023年26名、2022年20名と毎年20名を越えており、愛知県では旭丘高校と並びトップです。現役合格で比較すれば岡高の圧勝です。京大合格者数は2023年34名、2022年29名、名大合格者数は70名を越えます。
これに対し岡北の合格者数は、学校群制度の終了後で見れば、東大は10年に1〜2名、京大は年に数名、名大は年に20名程度です。
ちなみに岡西は東大、京大合格はなく、名大が年に1〜2名です。
高校進学時にはそれ程大きな差が開いていたわけではないのに、高校3年間で随分差がついてしまうのが現実です。
高校進学の3年後には確実に新たな進路が求められます。就職なのか進学なのか。進学先は専門学校か大学か。国立大学か私立大学か。どこの大学を目指すのか。様々な選択肢を残しての進学を希望するなら、少しでも偏差値の高い高校進学をおすすめします。
5.まとめ
高校選びの基準は様々です。通いやすさや制服、部活動、校風や設備、合格実績や指定校推薦枠。生徒それぞれに適正があります。
岡崎市の中学生と保護者の皆様は、偏差値だけでなく、高校での学びや環境を総合的に考慮し、最適な進路選択を行いましょう。